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「君の名は。」&「イレブン・ミニッツ」 [上映中飲食禁止じゃ!]

 [ぴかぴか(新しい)]好対照ながら、素晴らしい作品を立て続けに鑑賞できた[ぴかぴか(新しい)] 
 
まずは、新海誠監督の新作〜傑作である[exclamation×2](すでに2回目の鑑賞です)
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以前、BS放送で「秒速5センチメートル」を途中から偶然に観て、緻密な描写と切ないストーリーに引き込まれた。新海作品は初見であったが、単なる恋愛ものを超越した彼の独特の世界観と表現力に強い共感を抱いた。ようやく、大スクリーンでの彼の新作の鑑賞が叶ったが、想像を遥かに上回る感動を与えてくれた。
 
1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉は、町長である父の選挙運動や、家系の神社の風習などに鬱屈(うっくつ)していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが……。 (シネマトゥデイより)
 
作画監督が「秒速〜」の西村貴世ではなく「千と千尋の神隠し」「思い出のマーニー」の安藤雅司、デザインが田中将賀となり、冒頭、ジブリ作品かと戸惑うキャラクターに少々戸惑う。だが、遠隔地に暮らす見ず知らずの二人の高校生の日常が、新海氏得意の緻密な背景と共に丁寧に描かれ、その二人の数奇な関係が徐々に明らかになる頃には、完全に映画に引き込まれたていた。
 
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遠隔地に住む、お互い見ず知らずの高校生の男女が週に何日かの頻度で人格が入れ替わる...
 
人格入れ替わりの物語は使い古された設定であり、決して目新しいものではない。男女入れ替わりSFファンタジーと言えば、大林宣彦監督「転校生(1982年)」だし、変わった展開なら、いかつい男同士のニコラス・ケイジ×ジョン・トラボルタの「フェイス/オフ(1997年)」、そうそう、4年前の韓国連続ドラマ「シークレット・ガーデン」にもハマりました。 その他、この手の作品には推挙にいとまがない。
 
当作品も、練りあげられた緻密なアニメーション、笑いと切なさを織り込んだ純愛を描いた良作として、前述の過去作と並び、小生の記憶の片隅位には残るはずであった。前半部までなら
 
だが、中盤からは、一気に和やかな恋愛ストーリーが暗転する。
或る日を境に、忽然と、二人の入れ替わりと交信は途絶えてしまう。 男子学生・瀧は、微かな記憶を元に、彼女を探す旅にでる。そして衝撃の事実・・・リアルタイムで入れ替わっていたはずの二人には3年間の時間差があったのだ。しかも、女子高生・三葉は、3年前の災害により、既にこの世には存在していなかった。
 
中盤からの緊迫度は、まだ傷跡残る5年前の東日本大震災の私たちのイメージとも重なり、重苦るしくかつとめどもない切なさを増幅させる。「事実」を突きつけられた瀧青年は、それでも「彼女の想い」に引き寄せられるように、消えた町の鎮守の森の神殿に辿り着く。 神の宿る地で、彼が見たものとは・・・果たして夢か現実か奇跡か・・・
 
ネタバレはギリギリここまで。
 
喜劇から悲劇へ、そして感動のフィナーレと連なる長編劇の見本のような展開である。だが、観客にひねた先読みをさせる暇を与えず、ストーリーに引き込む映像の説得力。ありふれた男女入れ替わりの設定に、中盤から、これまたありふれたタイムトラベルの要素を付け足した、ありふれた同士の有りえなかった組み合わせが無限のパワーを生み、斬新に感じさせてしまう新海マジック!
 
声優陣も破綻なく、登場人物の内面を素直に表現している。神木隆之介・上白石萌音は高校生らしく、市原悦子はベテランの味、長澤まさみは色っぽくてよろしい〜
 
 瀧のバイト先の先輩・奥寺=長澤まさみ[揺れるハート]
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三葉の住む田舎町は岐阜県飛騨市。名古屋転勤時代に何度か通った地域なので親近感が湧く。但し、飛騨には劇中の「糸守町」のような大きな湖を囲む町は存在せず、長野県諏訪もしくは青島をモデルにしたと言われている。現実の町のイメージから架空地域を創造する手法はジブリ作品にも見られる傾向だ。
 
 糸守町・宮水神社のご神体が在る森
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 青島
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三葉は、糸守町の鎮守である宮水神社の巫女の末裔である。家族で「組み紐」を編む姿、口噛み酒の神事が、前半部に丁寧に描かれ、喫茶店も無い田舎町でひっそりと引き継がれている日本の伝統を現代の若者にも伝え、それが後半の重要な鍵となる憎い演出。
 
 「組み紐」はこのように作ります
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そして、田舎との対比で描かれる「東京」の美しさ。日本の原風景といえば、ジブリの男鹿和雄だが、都会をここまで哀愁たっぷりに描けるアニメーターは、新海氏を置いて他にいない。
 
 東京育ちの私にとって此処が故郷なのだ
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音楽は「RADWIMPS」・・・恥ずかしながら、日本のロックバンドは、ほとんど聴かないので...未知でした。だが、この映画の為の創作らしく、見事に映像と同化している。「秒速5センチメートル」の「スガシカオ」同様、新海氏の音楽センスにも非常に好感を覚える。
 
「秒速〜」は、すれ違う男女の機微を描き、切なすぎるラストシーンが強烈だったが、新海氏は今作では我々に新しいメッセージを送ってきたようだ。それは多分に、東日本大震災の影響は否定できないのだが、やむくもに「絆」や「ガンバロー」を聖人ぶって連呼する作品より、遥かに心地よい。 
人間同士の「結」と同等に、人と自然、神、時間との「結」も主題にし、感性豊かな今時の若い人に非常に評判が良いのは、エモーションよりスピリチュアルが流行る時代背景も一因かもしれない。
 
どんなに楽しい夢も醒めてしまうと、ほとんど内容を覚えていない。ただ楽しかったという感触だけが仄かに残るだけだ。あれ程想いあった二人も、お互いの存在も名前も忘れてしまう。自分には大事な人がいるはずという思いだけが常にまとわりついているのだが。そんなふたりが現実の世界で偶然に出会ったとしたら...
こんなベタなエンディングを正々堂々と見せられて、感涙にふせるしかない小生だった[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)] 
 
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感動を呼び寄せた最大のポイントは、時間軸ごとのチャプターの上映順序である。多くの観客は、自分の予想する展開を何度か裏切られ、喜び悲しみを繰り返し、最期には感動的なフィナーレの目撃者となって至福の時を味わうのである。この緻密な脚本・演出は、受けを狙い過ぎたあざとい一面を感じられなくはないが、結果として小生のようなオッさんでも、エンドロール時は痺れっぱなしだったのだから、製作者の皆様の圧倒的勝利である。個人的には、高畑勲「かぐや姫の物語」の感動を凌駕した日本アニメ映画の傑作となった。
 
中途半端なネタバレはご勘弁戴きたい。 
新海氏渾身の初メジャー長編作...多くの方に観てもらいたい。
日本アニメ史に燦然と輝く傑作として後世まで語り継がれることに間違い無いのだから。
 
 
 
 
「君の名は。」がポピュラーな傑作とすれば、こちらの作品は、マイノリティー向きの大傑作[exclamation×2][exclamation×2][exclamation×2]
 
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女たらしの映画監督、やきもち焼きの夫、刑務所から出てきて間もないホットドッグ屋、強盗に失敗した少年など、現代の大都会で事情を抱える11人の男女と1匹の犬。午後5時から5時11分まで、わずか11分の間にそれぞれの人生が絡み合い……。(シネマトゥデイより) 
 
「君の名は。」以上にネタバレしたら、映画の魅力が200%消え失せてしまう。 ゆえにネタ無しです[あせあせ(飛び散る汗)]
ポーランドの巨匠イエジー・スコリモフスキが叩きつける衝撃サスペンス。一見、ストーリー性は皆無。名も無き一般市民11名のそれぞれの11分間の行動を81分の映像に落とし込んだ。随所に見られる斬新なカメラワークは、まるで前衛写真を見ているようで、対象に向けるユニークな視点に心を奪われてしまう。練りこんだ映像に合わせられた音楽がまた秀逸だ。ひとつづつのチャプターを、別個の完成されたミュージックビデオのように見せつつ、11人のバラバラの運命を、ひとつのカタストロフィーに向けて収束させていく表現法は、まさに奇跡的な悪夢を目の当たりにしているように空恐ろしい限りだ。 
 
ポーランド・アイルランド共作ゆえ、未知の俳優ばかりだが、みな魅力的だ。
 
助平な映画監督と色気ムンムンの女優
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パウリナ・ハプコ(ムチムチブロンド[揺れるハート]
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 スリムな女性登山家
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 アガタ・ブゼク
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病的に嫉妬深い女優の夫・・・元はと言えばこいつのせいで...
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百聞は一見に如かず...未だ嘗てない衝撃映像。上映館は限定されているが、映画マニアには必見の作品だ。(カップルでの鑑賞はオススメしませんが[ダッシュ(走り出すさま)]
 
この映画も、あと2回位は観たい...あの黒点の意味は一体???
 
 
 
半端なレビューですみません[ふらふら]
両作品とも「時間と運命」が主題であり、計算しつくされた映像と演出は甲乙つけがたいレベルの高さ。そして全く正反対の鑑賞後感をもたらす秀作だ。是非、実際に鑑賞して、「映画の素晴らしさ」を比較し、堪能していただきたい[ぴかぴか(新しい)] 
 

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コメント 4

non_0101

「君の名は。」もう2回目をご覧になっているのですね!
私も早く観に行きたいと思いつつ…
次の週末こそは、ぜひ☆
by non_0101 (2016-09-04 22:57) 

つむじかぜ

> non_0101様
是非とも、大スクリーンでご覧ください!
若者向きの構成ではありますが、感動に年齢は関係ありませんから^^
by つむじかぜ (2016-09-06 00:02) 

yuzman1953

つむじかぜさんが絶賛するものは見逃せないと思い、昨夜、妻と「君の名は」を鑑賞しました。期待通り、泣かされました。
by yuzman1953 (2016-09-08 01:01) 

つむじかぜ

> yuzman1953 様
ご覧になりましたね!
感動を共有できて、小生も嬉しいです^^
by つむじかぜ (2016-09-08 23:19) 

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