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『劇場版SPEC〜結〜漸ノ篇/爻ノ篇』 [上映中飲食禁止じゃ!]

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此の手の作品は、「スクリーンで観る価値無し」が持論の小生なのだが、堤作品の場合だけは不思議と劇場に足を運んでしまう。この作品のオリジナルTVドラマも、リアルタイムでは視聴していなかったが、偶然に深夜の再放送に嵌ってしまい、まさに堤氏の思うつぼ状態に陥った訳だ。
 
99年放送の「ケイゾク」の衝撃は忘れ難い。ユーモアを散りばめた洒落た刑事ドラマと思いきや、回を重ねる毎に、おどろおどろしさが足音を潜めながら近づいてくる。壮絶な終結に向かいながら、主役二人の恋情を超越した絆の行方に、視聴者は釘付けとなった。20世紀TV界の最期を飾った、過去に類いの無いクライム・サスペンス・ドラマであった。
 
このドラマの様式は、その後の「TRICK」そして今作「SPEC」に引き継がれ、柳の下に続けざまに泥鰌が居てしまう幸運に、堤氏は恵まれた訳である。
「ケイゾク」以降の堤作品の不思議な魅力は、斬新な展開を繰り広げながらも「安心」して観ていられる点に尽きる。そして、単発の映画がたとえ期待ハズレの出来であっても、「堤だから仕方ない」的なアマチュアリズムに寛容なスポーツ観戦客の気分に陥らせる魔術。
 
堤幸彦は決して才能煌めくアーチストでもなければ、奇抜なストーリーテラーでもなく、アマチャアリズムに根を下ろした悪戯好きな演出家だ。そしてプロのテレビ屋である。彼の一連の連ドラの成功の秘訣は、『水戸黄門』的展開を好む日本人の性分が、若者にも眠るのを見つけた事に他ならない。ゆえに、私はまんまと彼の術中に嵌り、彼の作品を愛すのである。(小生は既に若者ではないが...[あせあせ(飛び散る汗)]
 
歳を追う毎に、悪ノリ度は増し、親父ギャグのレベルは地まで墜ちても、笑う客は笑うのである。当たった連ドラは、すべて映画化する商魂の逞しさ。ボチボチ老後の蓄えが気になるのか、今回の映画は無理矢理に二部構成にし、観客の負担は1,800円×2だぜ[ダッシュ(走り出すさま)] それでも堤ファンの私は、劇場に赴くのである。
 
 
えぇ〜前置きが長〜くなりましたが、それなりには楽しめる、されど当然期待以上のものは何も無い堤映画らしい作品でありました。
 
「SPEC」の魅了のひとつは、キャスティングであるのだが、ヒロインの戸田恵梨香が実によろしい[わーい(嬉しい顔)]
ケイゾク〜中谷美紀、TRICK〜仲間由紀恵の歴代美女と比べると、魚顔は否めないが、表情が豊かで演技の幅が広い。3人の中では、最強のがさつな暴力家を演じ、変顔も辞さない。まさに男前の美女刑事。
 
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が、果たして、その実態は...
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美脚・貧乳の魚顔美女
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歴代ヒロインの顔ぶれを見れば、堤氏が小生と同類のスリムな微乳系好みであるのが窺われる[ダッシュ(走り出すさま)]
 
本編では、当麻紗綾の持つSPECの真の意味を解き明かしながら、彼女の数奇な運命の最期が描かれる。
長年、当麻と瀬分の行く末を見守ったファンなら観ない訳にはいかない完結編であり、ラストシーンは、それなりに哀愁を帯びた展開となっている。
 
筋書き自体に不満は無いのだが、「ファティマ第三の予言」の世紀末思想まで引っ張り出してのスケール感を映像表現するなど、所詮は今回のスタッフ陣には無理があったと、言わざるを得ない。堤氏の挑戦は解らないまでもないが、CGや特殊メイクの多用は、今までTVドラマで積み上げて来たノウハウとは別次元のものだ。特に後編(爻ノ篇 )は、当麻の戦いを映像技術中心で組み立てた為、瀬分以下のキャストの「想い」の描き方が稀薄で、映像の豪華さと裏腹の物淋しさがつきまとう。
「堤組」の強みは、「台詞の強さ」「遊び心ある演出」「俳優の意外性を感じる演技」などであって、映像技術に頼るべきものではなかったはずだ。
連ドラの天才に大作映画は撮れないのを証明した作品であるが、それでも「堤氏なら仕方ない」と改めて感じてしまう小生がいるのでした。
 
個人的な今作での白眉は、当麻や瀬分の活躍ではなく、大島優子の変身でもなく、やっぱり「ゴリさんの最期」だ[パンチ]
「SPEC」は、「ケイゾク」との関連性が強く、竜雷太が演じる野々村係長は、14年前は柴田純警部補(中谷美紀)の上司であった。ドラマには登場しないが、女性キャリアとして出世した柴田が、来るべき危機に備えて設立した組織が、野々村以下が所属する「未詳」なのである。
 
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この「ケイゾク」は、あの刑事ドラマの金字塔「太陽にほえろ!」(1972~1987) のオマージュを感じさせる場面が多々、出現していた。(テレビ局は違うけど)事実、「柴田純」はジーパン刑事・松田優作と同姓同名である。そして、この伝説ドラマに竜雷太は石塚刑事としてレギュラー出演、あだ名は「ゴリさん」・・・「ケイゾク」「SPEC」において野々村係長は昔の部下からは、そう呼ばれているのだ。
 
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当時の熱血刑事も、「ケイゾク」「SPEC」では温厚な老刑事として若い刑事の後ろ盾となって彼らを支える。「雅ちゃん」との不倫関係を立ちきれず、常に親父ギャグ連発の典型的な昼行灯上司を演じるが、いざという場面では「デカ魂」を見せつける、一連のシリーズに欠かせないキャラクターとなっていた。
 
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この老獪な不死身の刑事・野々村が、ついに「漸ノ篇」で非業の死を遂げる。(「太陽にほえろ!」でも殉職しているのだが...)
これは、戸田恵梨香と加瀬亮の行く末がどうなるかよりも、小生にとってはショッキングな事件であった[exclamation&question]
 
「太陽にほえろ!」世代の小生が、15年ぶりに「ケイゾク」でゴリさんに再会し、さらに14年ぶりでの「SPEC」での邂逅。思い入れが半端でないのは、多分同世代の堤氏も同じだったかもしれないが、その「ゴリさん」を殉職させた勇気ある決断に、小生は敢えて拍手を送るのである。本気でこのシリーズを終わらせるつもりだな!と。
 
ゆえに、爻ノ篇での終息には、余計に消化不良感を感じてしまったのである。
そして、エンドロール時に聞こえた台詞の中に次シリーズを予感させる男の名が........『朝倉』...
朝倉裕人・・・ 「ケイゾク」シリーズでの最強の悪の権化。真山・柴田コンビの最大の敵。暗示によって人を思いのまま操れる能力を持つ犯罪者。これって、今風に言えばSPECではないか[がく~(落胆した顔)]
 
次シリーズは先祖帰りかぁ〜[ダッシュ(走り出すさま)] まだまだ、堤幸彦はやる気満々のようだ[グッド(上向き矢印)]
しかも、新春には「TRICK」の完結版まで公開だとぉ〜[ちっ(怒った顔)]
悪ノリもいい加減にせぇ、と思いつつ、必ず劇場に行くつもりの、もうひとりの私がおりました[あせあせ(飛び散る汗)]
 
 
 
 
やっぱり「ケイゾク」の感性は、まさにエクセレント!だったなぁ〜[かわいい]
 
 

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